お墓のお役立ちコラム

親族や先祖が不幸にならない墓じまいと改葬について詳しく解説!

「墓じまいは不幸を招く」という話を耳にしたことがある方はいらっしゃいませんか?これは本当にそうなのでしょうか?今回は墓じまいや改葬をキーワードに、どうすれば不幸でどうすれば不幸でないのか、墓じまいや改葬の具体的な手続きや注意点にも触れながら解説していきます。

不幸にならないための墓じまいとは?改葬も必要?

墓じまいという言葉といっしょに耳にすることも多いのが改葬ですが、この両者に意味の違いはあるのでしょうか。違いがあるとすれば、どう使い分ければいいのでしょうか。また、不幸にならない墓じまいにするにはどうすればいいのでしょうか。

墓じまいの際に供養を行えば不幸にはならない

墓じまいとは、文字通り「お墓を仕舞うこと」を意味する言葉です。具体的には墓石を解体・撤去し、墓地を更地に戻して土地の持ち主に返却することをいいます。ただし、墓じまいはただ単にお墓を解体・撤去すればいいという話ではありません。

墓じまいの際に僧侶を呼び「魂抜き」の儀式を行えば、けっしてご先祖様に失礼にはあたりませんし、不幸になるなどということもありえません。逆に儀式を怠ることは、ご先祖さまにとって不幸なことだといえるかもしれません。

改葬の際にも不幸にならぬようきちんと供養を

一方、改葬は「遺体や遺骨を埋葬しなおすこと」を意味します。一見、墓じまいとはあまり関係がなさそうにも思えますが、そうではありません。お墓の維持・管理が難しくなりやむなく墓じまいをした場合でも、取り出した故人のお骨を他へ移して埋葬しなおす必要があるからです。

改葬は、多くの場合で負担の比較的少ない「永代供養」のかたちが取られます。むろん、永代供養を依頼する場合でもご先祖様が不幸にならぬよう、改葬の際に「魂入れ」の儀式を依頼するのが一般的です。

★不幸を招かぬよう、永代供養についてもっと詳しく知りたい方は、「永代供養とは | みんなの永代供養」を参考にしてみてくださいね。

どうして不幸になると思われているのか

そもそも墓じまいをすることがどうして不幸を招くとされるのか。その理由のひとつが、墓じまいに関する誤解です。「お墓を仕舞う」=「供養も何もしない」という安易な考えがこのような誤解を生んでいます。

むろん、「墓じまい」=「罰当たりで不幸になる」などということはなく、何の因果関係も統計的なデータもありません。むしろ、墓を仕舞うにしろ仕舞わないにしろ、ご先祖様の供養もしないことの方が、よほど不幸な状況にあるといえます。

不幸を招かない墓じまいと改葬の流れをチェック!

墓じまいと改葬を滞りなく行い不幸を招かないようにするためには、事前に流れをチェックし入念に準備を進めることが大切です。いざというとき、「こんなはずではなかった」と慌てずに済むようにきちんと確認しておきましょう。

親族と不幸を招かない墓じまいについて相談をする

墓じまいと改葬は、自分ひとりで進めればよいという問題ではありません。墓碑銘が「○○家之墓」となっている場合は特に細心の注意を払ってください。ここを見落としてしまうと、余計な不幸を招きかねません。

仮に自分が本家の跡取りだとしても、先祖にあたる方の子孫はあなただけではないからです。自分を含め複数の親族が関わっている場合、いらぬ不幸を招かぬよう事前に墓じまいのことについてよく話し合っておくことが必要です。

「なぜ墓じまいなのか」「いつ行うのか」「墓じまい費用の分担はどうするのか」など相談する項目はあらかじめリストアップしておくのがおすすめ。不幸を招かぬよう墓じまいをスムーズにおこなうには、あらかじめ「話を通しておく」ことが大切です。

不幸を招かぬよう墓じまい後の改葬先を事前に確保

墓じまいをして祖先の遺骨を受け取ったら、それを永代供養墓などに改葬するケースがほとんどです。したがって、改葬先を事前に確保しておく必要があります。中には「墓じまいをした後でじっくりと探せばいいじゃないか」と考える方がいるかもしれません。

しかし、それは不幸を招きかねません。なぜなら、役所に提出が必要な「改葬許可申請書」に遺骨を移す場所を明記しなければならないからです。そのため、新しい墓地や霊園を墓じまいよりも先に契約しておくことが欠かせません。

直前になってそのことに気づき慌てて探しても、そう簡単に希望通りの改葬先は見つからず、それこそ不幸といえるでしょう。むろん、新しい場所はどこでもいいということにもなりません。不幸を招かぬようスケジュールにはある程度の予定を持たせておきましょう。

不幸を招かぬよう寺院や霊園に墓じまいの意向を伝える

親族との相談が済み改葬先も決まったら、墓じまいの意向を寺院や霊園に伝えましょう。お寺の場合は離檀(りだん)といい、墓じまいと同時に檀家をやめることになります。親族との相談も大事ですが、菩提寺と事前に打ち合わせをしておくのも同じくらい大切です。

また、離檀料のことも無視はできません。これは、檀家を離れる際に寺院に対してこれまでのお礼の意味で渡す金銭のことです。寺院には必要な書類を発行してもらったり、お墓の解体や撤去でも協力を仰ぎます。意思の疎通がしっかり図れていないと、それこそ不幸な結果を招くかもしれません。

むろん、寺院側にも都合というものがあるわけですから、一方的にこちらの要求だけを伝えるのは先方にとって不幸なことです。あくまでも円満なかたちでの墓じまいや改葬を望むなら、寺院や霊園とは前もってよく相談をしておきましょう。

不幸を招かないようきっちりと墓じまいを行う

親族やお世話になっている寺院・霊園との相談がひと通り済んだら、次は実際に墓じまいを行う段階です。墓じまいは、単に墓石を解体し撤去すればいいというものではありません。余計な不幸を招かぬようしっかりと墓じまいの流れをつかんでおきましょう。

不幸を招かない墓じまいのため必要な書類を入手する

ここでいう必要な書類とは「改葬許可証」のことをいいます。これを手に入れるには、以下に挙げる3種類の書類を揃えなければいけません。

  1. 改葬許可申請書
  2. 受入証明書(永代供養許可証)
  3. 埋葬証明書(納骨証明書)

1は役所で入手可能です。2は改葬先の寺院や霊園に発行を依頼します。3はこれまでお世話になった寺院や霊園に発行してもらいましょう。これら3つの書類を入手し必要事項が過不足なく記入できていれば、改葬許可証を発行してもらえます。

不幸にならぬよう僧侶に依頼して閉眼供養を行う

墓じまいの際には、閉眼供養(へいげんくよう)を僧侶に依頼します。これは「魂抜き」とも呼ばれる儀式です。絶対に欠かせないものというわけではありませんが、ご先祖様の魂をしっかりとお移しするためにも依頼した方がよいでしょう。

閉眼供養は親族だけで済ませるのが一般的で、あまり大々的に行う必要はありません。服装もあまり華美になり過ぎなければ、平服を着用しても構わないでしょう。とはいえ、カジュアルすぎる服装はNGです。

閉眼供養でお経を上げていただく際には、お布施を忘れずに準備しておきましょう。相場はお住まいのエリアによってさまざまですが、おおよそ3万円から10万円を想定しておくとよいでしょう。

不幸にならぬよう墓石を撤去し墓じまいを完了

改葬許可証を入手したら、地元の石材店等に墓石の解体と撤去を依頼しましょう。こちらもスケジュールにしたがって余裕をもって行えば、いらぬ不幸を招きません。

石材店には石材店の都合というものがあります。顧客であるあなたがギリギリのタイミングで墓じまいの依頼を持ち込めば、それこそお互いにとって不幸というものです。

当日は墓地に人員を配置し機材を持ち込むことになりますので、あらかじめ墓地を管理する寺院や霊園に話をとおしておきましょう。そうすれば、不幸を招かずに済みます。

不幸を招かないために改葬を滞りなく行う

墓じまいが無事に済んだら、次は改葬を行う番です。こちらも事前にしっかりと準備しておくことで滞りなく行えることでしょう。以下にポイントをまとめておきましたので、ぜひ参考にしてみてください。

不幸にならぬよう確保しておいた改葬先に納骨する

閉眼供養をして取り出した遺骨を新たな場所に納めるのが改葬です。改葬先が永代供養墓なのか、それとも納骨堂や樹木葬なのかによって納骨できるようになる時期が異なります。こちらも改葬先を確保する際に、寺院や霊園にきちんと確認を取っておきましょう。

僧侶に依頼して開眼供養を行えば不幸を招かない

墓じまいをする際に僧侶に依頼して閉眼供養(魂抜き)を行ったように、新しい改葬先に遺骨を納める際にも開眼供養(かいげんくよう)が必要です。こちらは魂抜きに対して「魂入れ」とも呼ばれるもので、不幸を招かないためには欠かせない儀式です。

勝手な場所に埋葬するとそれこそ不幸を招きかねない

墓じまいをして遺骨を取り出しても改葬先に納めるのではなく、自宅の庭や裏山に納めればいいのではないかという方がいらっしゃるかもしれません。しかし、それは違法行為にあたりますし、それこそご先祖様に失礼で不幸を招きかねません。

★詳しくは、厚生労働省の公式サイトにある「墓地、埋葬等に関する法律の概要」のページをご参照ください。

不幸を招かない墓じまいにするための注意点は?

墓じまいや改葬をスムーズに行うためには、いくつかの注意点があります。直前になって慌てたり無用なトラブルを避けるためにも入念に準備を行っておきたいものです。特に以下の3点に気をつけて、不幸にならぬよう墓じまいを滞りなく行いましょう。

不幸にならぬよう余裕を持った墓じまいのスケジュールを

まずは、親族に相談してから実際に墓じまいや改葬を行うまでのスケージューリングから始めましょう。墓じまいは自分や家族の都合だけで進められるわけではありません。

滞りなく進めるためには、何よりも余裕をもったスケジュール作りが大切です。親族との相談ひとつとっても、思い通りに進むとは限りません。

何かトラブルで不幸を招きそうなときは、信頼できる経験者の方に相談しましょう。そういった方が思い当たらない場合は「みんなの永代供養」のようなプロに相談するのがおすすめです。

不幸を招かない墓じまいのため必要な書類を用意する

不幸を招かぬ墓じまいをする際に、公的な書類がいくつか必要になることは前述したとおりです。まずは、役所で改葬許可申請書を入手して必要事項を記入しましょう。

次に、改葬先の寺院や霊園に受入証明書を発行してもらいます。これがないと改葬の許可が下りませんので注意が必要です。許可がいつまで経っても下りない状況は、それこそ不幸だといえます。

最後に墓じまいまでお世話になる寺院や霊園に埋葬証明書を発行してもらいましょう。同時に閉眼供養や墓石の解体・撤去時期の相談もできれば、いらぬ不幸を招かずに済みベストです。

不幸にならない墓じまいへ向けて費用をクリアに

墓じまいにかかる費用といっても、単にお墓の解体・撤去だけにとどまりません。不幸を招かぬよう僧侶に閉眼供養を依頼すればその分のお布施が必要ですし、離檀料にもまとまったお金が必要になります。

一方、墓じまいだけでなく改葬にもある程度のお金がかかることは覚悟しておきましょう。こちらは、新しくお世話になる寺院や霊園に永代供養料を納めなければなりません。もちろん、不幸を招かぬよう開眼供養を依頼した際のお布施も用意しておきましょう。

いずれにしても、各段階で必要となるお金の詳細をリスト化して、どのように工面するのかをはっきりとさせておく必要があります。お金の問題はいちばんトラブルになりやすいので、いらぬ不幸を招かぬようにきちんとしておくことが重要です。

★離檀料についてもっと詳しく知りたい方は「離檀料はいくら払えばいいの?払わなければいけないの?」も合わせてご覧ください。

離檀料はいくら払えばいいの?払わなければいけないの?

不幸を招かない墓じまいのことなら「みんなの永代供養」にお任せ!

今回は墓じまいと改葬の違いや、両者を執り行う際の流れを中心に解説しました。墓じまいに改葬、閉眼供養に開眼供養とやるべきことは山積していますが、きちんと準備をしておけば不幸にはならないことが理解していただけたと思います。

もし、先祖や家族が不幸にならぬよう墓じまいや改葬のことについて具体的に相談をしたいという方がいたら、ささいなことでも「みんなの永代供養」にお任せください。

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