お墓のお役立ちコラム

「永代供養は本当に永代ですか?」という疑問にお答えします

近年、家族の在り方は変化し、それに伴い永代供養に注目が集まりつつあります。しかし永代供養について考えたとき「永代供養は永代にわたって供養してくれるのか?」と気になる方もいらっしゃるかと思います。

この記事では永代供養は本当に永代なのか、また永代供養と永代使用の違い、永代供養の種類、永代供養にする前に考えること、など詳しく説明していきます。

そもそも永代供養とは

永代供養とは家族に代わってお寺や霊園が永代にわたり供養する、という意味です。一般的なお墓であれば、墓地と墓石を購入して、お墓を建てて、そのあともお墓を掃除するなど定期的なお墓参りが必要です。永代供養であれば、墓地や墓石を購入することはなく、管理もお寺や霊園がしてくれるため、掃除などは必要ありません。

 

そのため、永代供養は定期的なお墓参りが難しい方や、跡継ぎがいない方、家族に負担をかけたくないと考えている方、費用が心配な方などから選ばれています。

 

永代供養についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

永代供養墓を知ろう! 意味や特徴をわかりやすく解説

 

永代供養は本当に永代なのか

永代供養といっても本当に永代にわたって供養してもらえるのか心配な方もいらっしゃると思います。

基本的には永代供養墓のあるお寺や霊園が潰れない限りは永代にわたって供養してもらうことができます。永代供養墓を選んだのに無縁仏になる、ということはありません。

 

しかし永代供養の種類によって、埋葬方法が変わることはあります。永代供養にはいくつかの種類があることをご存じでしょうか。大きく分けると「合祀墓」「個人墓」「樹木葬」「納骨堂」の4つです。例えば合祀墓の場合は、同じお墓で永代にわたって供養してもらうことができるでしょう。

 

しかし、個人墓や納骨堂、樹木葬など個別埋葬の場合は、個別埋葬・供養の期間が決まっています。期間は契約内容によりますが、一般的には17回忌、33回忌、50回忌まで、などが多いようです。期間が経過したあとは、合祀埋葬されることになっています。合祀埋葬されたあとも、お盆やお彼岸などの時期に合同法要をおこなっています。

 

途中で埋葬方法が変わることはあるけれど、お寺や霊園が存続する限り永代供養は永代といえるでしょう。

 

4つの永代供養については、次の項で詳しく説明していきます。

永代供養の種類と供養期間

一言で永代供養といっても「合祀墓」「個人墓」「樹木葬」「納骨堂」は違う供養方法になります。ここでは、それぞれの永代供養の種類と、本当に永代にわたって供養されるのか解説していきましょう。

合祀墓

合祀墓は他の遺骨と一緒に埋葬される永代供養の方法になります。大きな石碑や仏像のまわりに遺骨を埋葬してもらいます。合祀墓は永代供養のなかで最も費用をおさえられる方法です。合祀墓の法要は、お盆やお彼岸などに合同でおこなわれることが一般的です。合祀墓であれば、基本的には同じお墓で永代にわたって供養してもらうことが可能です。

 

個人墓

個人墓は、故人の遺骨のみが入る永代供養になります。イメージとしては、一般的なお墓に永代供養がついている、といった形です。お寺や霊園によりますが、夫婦や家族、ペットと一緒に納骨できるところもあります。個人墓は個別埋葬になりますが、一定期間を過ぎると合祀されるため、契約時に時期を確認しておきましょう。

 

納骨堂

納骨堂は、室内の納骨スペースに遺骨を納骨する永代供養です。ビルの中にあることがほとんどです。納骨堂の種類は豊富で、ロッカー式、仏壇式、自動搬送式などさまざまな形式があります。納骨堂は屋内に納骨されているため、天候に左右されることなくお墓参りができます。こちらも個別埋葬のため、一定期間が経過すると合祀埋葬されます。

 

樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりとなる樹木のまわりに遺骨を埋葬する永代供養です。もともと自然が好きで、死後は自然に還りたいと考えているひとに選ばれています。樹木葬には合祀埋葬、集合埋葬、個別埋葬、と3つの埋葬方法があります。合祀埋葬や集合埋葬であれば、同じところで永代にわたって供養されますが、個別埋葬は一定期間が過ぎると合祀埋葬されることになります。

 

樹木葬について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

樹木葬の仕組みは?メリットデメリットと後悔しないためのポイント

 

個人墓、納骨堂、樹木葬など個別埋葬の場合も、合祀されたからといって供養されなくなるわけではありません。そのため、自分の子どもがお墓参りできる間は個別埋葬にしておこう、など家族と話し合って決めるといいでしょう。

 

永代にわたって個別埋葬のまま供養してほしい、と考えている方はこちらの記事を参考にしてみてください。

合祀されない永代供養とは?樹木葬、納骨堂、個人墓について解説!

永代供養と永代使用の違い

永代供養と永代使用はよく混合される言葉ですが、この2つは違います。永代使用は墓地の土地を永代にわたって使用することを意味します。

 

永代使用料というのは墓地代にあたります。墓地を利用する場合、お寺や霊園に永代使用料を支払い、永代使用承諾書を発行してもらうことで墓地を使用できるのです。また、永代使用料は墓地を契約するときに支払うもので、毎年かかるわけではありません。定期的にかかる費用は管理費用になります。

永代供養で考えておくこと

永代供養にはさまざまな種類があることが分かりました。それ以外にも永代供養で考えておくべきことを3つお伝えします。

墓じまい

永代供養墓にする、ということは今のお墓は墓じまいをしなければなりません。墓じまいをして永代供養墓にする場合は、まずは親族に相談して同意を得る必要があります。そのあとも墓じまいの手続きや、閉眼供養、墓石の撤去などの手順が必要です。墓じまいにはある程度の時間がかかるため、永代供養墓を探すのと平行してすすめるといいでしょう。

 

墓じまいについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。

墓じまいと永代供養を解説!流れや費用は?

費用

永代供養は選ぶ永代供養墓によって費用が異なります。目安としては、永代供養にかかる費用は5〜200万円になります。

合祀されるタイプの永代供養墓は5〜30万円、個人墓は50〜200万円、納骨堂は20〜150万円、樹木葬は5〜150万円くらいになります。

 

お寺や霊園によっては、管理費がかかったり、別途オプションがあったりするため、費用については施設に確認が必要です。また墓じまいの費用も一緒に考えておくといいでしょう。墓じまいにかかる費用は30〜50万円程度といわれています。

供養の頻度

永代供養墓を選ぶときには、供養の頻度や管理方法も確認しておきましょう。一般的にはお盆とお彼岸の供養をおこなってくれるところが多いようです。しかし、年に1回のみのところや、反対に月命日に供養してくれる施設もあります。

 

また、どのようにお参りできるのかも事前に聞いておくといいでしょう。遺骨の前で手を合わせられるところもあれば、合祀墓の場合は少し離れたところから参拝しかできない施設もあります。

まとめ

本記事では「永代供養は本当に永代ですか?」という疑問について詳しく解説しました。

 

  • 合祀埋葬の場合は永代にわたって同じ形で供養してもらうことができる
  • 個別埋葬の場合は、一定期間の後は合祀埋葬になる
  • 埋葬の形は変わっても、永代供養では永代にわたって供養してもらえる
  • 永代供養で考えておくことは「墓じまい」「費用」「供養の頻度」の3つ

 

永代供養は永代にわたって供養してもらうことができます。ただし、その供養方法は変わることもあり、事前に永代供養について理解しておくことが大切です。


「みんなの永代供養」では永代供養やお墓についての情報が充実しています。ぜひ参考にしてみてください。

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